私は2020年3月に、千葉県富津市の金谷にて「田舎フリーランス養成講座」(通称:いなフリ)を受講していました。
受講期間中に4名の講師や運営スタッフの方にインタビューをさせていただいたので、全8回に分けて記事にしていきます。
ラストとなる4人目は、怪談師としてYouTubeチャンネル登録者数10万人(!)を誇る、いなフリ講師&メンターの「ナナシロ」さん。
ナナシロさんの哲学から“気づき”をもらえる、ボリュームのある記事になっています。

いなフリ講師&メンター「ナナシロ」さん
- twitter:@nanashiro1988
- Blog:ナナシログ
- YouTube:怪談師ナナシロ

ナナシロさん、本日はよろしくお願いします!
YouTuberとしてだけでなく、いなフリ講師としてのナナシロさんのお話も聞いていきたいと思います。

「YouTuberのナナシロ」を切り取って紹介されるより、その方が嬉しいですね!
気持ちとしては、僕の本職は講師なので。

YouTubeにはたくさんのジャンルがある中で、なぜ怪談師を選んだんですか?

YouTuberになる前は、WEBデザイナーとして会社員をしてました。
当時から思想が非常に偏っている人間で(笑)
このままだと資本主義経済は倒れる、貨幣経済も終わると思っていたんだよね。
「資本主義経済が倒れるとしたら、パソコンを触れるだけでは生きていけないじゃないか・・・」とも考えてて。
だから、自分が得意な「しゃべり」が仕事になるようにしたんだ。
大学生の頃から怖い話や奇妙な話は好きで。
友達とマンガを描きながら、ファミレスで朝まで怪談話するのが楽しかったな~。
それに、怪談師で有名な人は稲川淳二さんくらいしか思い浮かばなかった。
「これは稲川淳二さんレベルと、素人の間は必要とされているのでは?」と気づいたんだよね。
実際に2012年の時には、YouTubeに怪談動画をアップしているのが1~2人だったんだ。
その状況を見て、戦略的に怪談師を選んだね。

WEBデザイナーに怪談師にと、肩書きが豊富なナナシロさん

その頃から僕には「言ったもん勝ちで、堂々と言えばプロでしょ」という考えがあって。
もちろん「事務所に所属している怪談師じゃないとダメだ」という意見もあるんだけど、僕は言い切ることが大事だと思っているよ。
最初はポートフォリオの位置づけでYouTubeをスタートしたんだ。
話術が上手くなるために、努力の過程からアウトプットすればコンテンツになるしね。
口癖もYouTubeのコメント欄で指摘されて、直すようにしていたよ。

「完成してから世に出そう」としてずっと出せないよりは、指摘されながら直していけば上達も早いですもんね!
次は、いなフリ講師としてのお話を伺っていきたいです。
「いなフリの講師は天職だ」と話すナナシロさんですが、どのような理由からそう感じるんですか?

物心ついた時から「自分は特別な人間である」って思想があって。
周りから自意識過剰とか、自尊心が高すぎるとか言われてきて、たしかに自分でもそうだと思ってる。
大学時代に塾の講師を始めたタイミングで、「自分には人を救う能力があるな」って気づいたんだよね。
カウンセリングの力で、辛い思いをしている人を引っ張り上げられるし、転びそうになっている人を支えてあげることができたんだ。
そんな力を活かしながら、理想とする教育の形で人と関われるのがいなフリの講師で。
いなフリはベンチャー企業が展開しているから、すぐに現場の声が吸い上げられるし、自分が先陣を切ってやらせてもらえるんだよね。
講師業が天職というよりも、今のポジションが天職という感じかな。


1ヶ月くらい休むことはあったけど、この2年くらいは金谷の他にいすみや帯広も含めてコンスタントに講師をしているよ。

いなフリ受講生へアドバイスをするナナシロさん

受講生それぞれの人生を受け止める講師は大変なことも多いと思いますが、とてもパワフルですね!
今度は、ナナシロさんの「企画力」についてのお話を聞かせてください。
以前「自分が面白いことを仕掛けていれば、人から見捨てられることはない」と語っていました。
自分が面白いと感じることを仕事に変えていけるコツは、何なのでしょうか?

「何をお金に換えるか?」というより、角度を変えることで価値にする感じかな。
例えば、病気がちで寝てばかり・・・だとしたら、いっそのこと「どれくらい寝てられるか?」を配信して、人に面白がってもらうのがいいと思う。
普通ではないやり方を考えること、当たり前を疑うことはいつも心掛けてるね。

枠組みの外で考えるからこそ、ナナシロさんは面白いことが思いつけるんだなと感じました。

社会の枠組みや世界そのものを疑うことを、僕はホントにおすすめしたい。
すでにあるもの自体を疑う僕の感覚は、かなり独特かもしれないけど。


世界の様々な地域の生活を学ぶ学問だね。
例えば「虹の色って何色?」って聞くと、日本人は7色って答える。
でもアメリカやヨーロッパの人は6色って答えるし、少ない民族だと3色って答えるんだよ。
僕は文化人類学がきっかけで、日本人としての考え方を疑うようになったし、哲学的な人にもなったね。

他の受講生に話してくれたことが自分にも刺さるし、その逆もあるだろうなと考えてたんです。

そうそう、方法や手段だけではなく、大枠のところを話すようにしてるね。
僕は「人生とは?」「生きるとは?」って話をしようとしてるんだ。

私もいなフリ中に自分の人生を見つめ直す機会をもらいました。
後半では、ナナシロさんの「講師力」についてさらに掘り下げていきたいです。
ーーーーー
ここまで、怪談師YouTuberとしての道を選んだことや、いなフリ講師としての想いについて伺ってきました。
ナナシロさんが面白いアイデアを生み出せるのは「社会の枠組みや世界そのものを疑うこと」をしているからなんですね。
後半のインタビューも、ぜひご覧ください!
【後半はこちら】