私は2020年3月に、千葉県富津市の金谷にて「田舎フリーランス養成講座」(通称:いなフリ)を受講していました。
受講期間中に4名の講師や運営スタッフの方にインタビューをさせていただいたので、全8回に分けて記事にしていきます。
3人目は、運営スタッフ&料理人を担当していた「しげちゃん」。
「イヤなことはしない」と語るしげちゃんの生き方は、「やりたいことが見つからない・・・」と悩んでいる人へのヒントになるはずです。
【前編はこちら】
・twitter:@shigetyannmann
それでは後半もよろしくお願いします!
しげちゃんがいなフリを受講したのは、何がきっかけだったの?
2016年の8月に、青森のねぶた祭りに参加したことがあって。
それぞれが友達を呼んで、20人くらいの集まりになったんだ。
そこにいた一人が都留のいなフリ(つるフリ)の一期生だったんだよ。
最初に知ったときはあんまりピンとこなかったんだけど、もう一度twitterで見かけて気になって。2019年9月のことだったな。
いなフリの中でも直近での開催が都留で、その友達が受けたのも都留だったし、家から近いのも都留で。
すぐに受講を決めて、期間中はWEBサイト制作をやってみたものの、途中で辞めちゃったね(笑)
ただ、ここでも「くすぶるわけにはいかない」って気持ちがあって。
他の受講生が「仕事が取れない・・・」と悩んでいるときに、「俺は仕事を振ってくれそうな人をいくらでも知っているな」って気づいたんだよね。
そこで「他の人にはないものが、自分にはあるんだ!」と知ることができた。
人と人とをつなぐ役割は、しげちゃんだからこそできることだね。いなフリでも人の輪が広がっているし!
周りに「これだけしゃべるヤツはいないよね」って認められて、会話の量や質で仕事をつくれるようになりたい。
そう思うのは、やっぱり小中学校の人間関係が「肯定される感覚」をくれたのが大きいな。
自分も、大きな輪から外れてしまう人を放っておけないようになったね。
誰かを助けることからも、またつながりができるね。
つるフリから5ヶ月くらい経って、今回の運営をすることになったのはどうして?
つるフリの最終週に、その後の道があまり決まっていない俺ともう一人を囲んで「これから何したいの会」を開いてくれたの。
そのときにカリコちゃん(@yadokarikodayo)が「再来週の動画合宿の料理人がいないんだよね~」って言ったから、真っ先に手を挙げたんだ!
それまで料理はろくにしてなかったけど、やるって決めてから料理の腕は追いつかせればいいやと考えて。
合宿の参加者や講師陣との輪も広がって、料理も頑張れるし、いいじゃんと思ったね。
それとカリコちゃんから「(金谷のいなフリに行くのが)都留から一人だから、しげちゃんも来ない?」って誘ってもらったの。
そこで今回の料理人と、運営も担当することになったんだよね。
やったことがなくても、スタートダッシュが切れさえすれば何とでもなるし、勢いが大事だと思っているから引き受けたんだ!
それで今回しげちゃんと会えてるんだ。不思議な縁だな~。
誘いを断らなかった自分に嘘をつかないために、仕事は全力でまっとうしているよ。
その気持ちが誰かのソウルに火をつけたら、その人とも仲良くなれるしね!
選んだ道を正解にしていくことが大切だと思ってるよ。
ひとまずしげちゃんの料理人や運営は、今回でおしまいなの?
うん。また他の地域でも、いなフリ運営をやりたいなー。
観光に関わっていたり、ゲストハウスを経営したりしてる人ともつながりがあるし、「俺もいなフリを誘致できるかも?」と思うんだよね。
まさに「人と人をつなげていく」力があってこそだね。
しげちゃんは先のことに不安がなさそうに見えるのだけど、それはどうしてなんだろう?
たしかに、不安は全然ないね。
「起きてないことを心配しても仕方がない」って考えていて。
悩んでいる間に、まずはやってしまおうという自分でいるよ。
まずは行動って、しげちゃんらしいね。
これから他にやってみたいことは、何かあるの?
「コミュ力講座みたいなものを開いたら?」って、他の人によく言われるんだよね。
それは役に立ちそうだって自分でも思う。困っている人の道しるべになりたいな。
今まで会話してきた量は尋常じゃないし、いろんな人に会って話してきたからこそ、自分の引き出しも多いと思ってて。
さらに大きいことを言うと、理想は教育段階から関わることなんだよね。幼少期から自分を蔑むが人がいない社会をつくりたい。
素敵な目標だね~!自己肯定感が高い方が生きやすいもんね。
そうそう。失敗することは当たり前だから、60~70%のものを80%にするには?を考えるプロセスが大事だと考えてて。
0か100にこだわるよりも、なぜ0だったのか?100だったのか?を考える教育の仕組みがつくれたらいいな。
自分で自分を愛せる術を身につけていないと、大人になってからの人生が生きづらくなるから。
自分を好きになれなくて、苦しんでいる人は多いよね・・・!
みんな自分のことを好きなのかと思ってたけど、意外とそうじゃないんだよね。
小学校のときに、よくしゃべっていたのに、突然しゃべらなくなった子がいて。自分のギャグがスベって、後ろ指を指されたのが原因だったみたい。
みんなとはしゃべらないけど、どうして俺とはしゃべってくれるのか聞いたら「しげちゃんは肯定的なことを言ってくれたから」って教えてくれたんだ。
そのときから「周りに対する自己肯定感の総量を上げていきたい」って想いを持ってるよ。
自分の言葉や感情で、誰かの自己肯定感を上げる方向性を考えていけるんじゃないかと、かなり強く思ってるね。
いなフリ中も、しげちゃんと話して気が楽になった人は多いと思うよ。しっかり実行されているね!
俺には“しゃべり”と“困っている人を助けてあげたい気持ち”があるし、勢いも武器だと思ってる。
相手の人と状況を見ながら、選ぶ言葉は意識して変えてるよ。
「あのときのこの人には、この言葉は使えなかったな」とか「今のこの人には、この言葉を伝えよう」とか、結構いろいろ考えてる。
相手が「何かに気づいてくれる顔」を見られるのが嬉しいんだよね!
-----
以上、いなフリ金谷26期・運営&料理人のしげちゃんにお話を伺いました。
しげちゃんが多くの人とのつながりを大切にできるのは「悩んでいる時間があるなら、まずは行動しよう」という勢いがあるからこそなのだと思います。
しげちゃん、インタビューへのご協力ありがとうございました!